ジャンク復活
常に良質のジャンクを探します。
そこで先日、ダイナブックTX/66Cのジャンクをオークションで落札しました。
ジャンクは本体カバー(上下)が大破しており、キーボードベゼルにあるヒンジ固定金具も大破して、陥没しています。
それもかなり重症です。
恐らく、盗難品でしょう。セキュリティロックが壊されていました。
これではボディを交換しなければ、補修は難しいです。
ただ、ジャンク魂が騒ぐ為、同系のモデル(TX/6)を入手しなけれジャンクばなりませんが、同系のジャンクはまだまだ希少で、いつ入手できるか分かりません。
その為、同系ではなく、筐体が似ていると言われているサテライトT31のボディを使ってみようと思います。
金銭的にリスクがある為、状態がひどいジャンク品を探し、極力安く手に入れたいと思います。
ちょうど液晶割れジャンク(上記)が出品されていましたので、入手してみました。(3000円)
この機会にダイナブックTX/66C又はTX/67CとサテライトT31の違いも調査してみましょう。
復旧作業
各々並べてみます。カラーと素材を除けば、ほとんど同じです。
左:Satellite T31(PST311SCWSR1K)
右:dynabook TX/66C(PATX66CLP)
裏面も赤枠以外はほとんど同じものです。(突起物がありました)
Satellite T31分解
T31の方を全てばらします。
バッテリー(PABAS097)下のネジを外し、キーボードベゼルを外します。
裏面はほとんどTX/66Cと同じです。増設メモリスロットは下記写真で分かります。
キーボードベゼルのカバーを外します。
TX/66Cと外し方は同じです。
※参考:TX/66C TX/67Cのキーボード外し方
見た目も同じですが、スピーカーが違いますね。
T31は通常のステレオスピーカーです。TX/66Cはハーマンカードンなので比べるとかなり音質が落ちます。
キーボード型番です。本来のキーボード型番は
「G80C00013273075」ですが、ここは「6037B0021901」になっていました。どちらも取り付け可能です。
画面を外します。このタイプは画面と本体が簡単に分離できるので、分解がしやすいです。
※Jシリーズなどはヒンジごと取り外せないので、分離が非常に面倒です。
TX/66Cも部品を移植するため、分解しておきます。
マザーボード比較
マザーボード含め、全て同じ部品です。赤枠は違う部分です。1つは無線カード(mini-pci)と1つはPCカードです。TX/66Cの方はExpressカードになっています。T31は通常のPCカードです。
CPUファンの型番 ほとんど同じですね。
スピーカー形状は同じですが、中身が違うので、音がぜんぜん違います。TC/66Cは harman/kardonです。
ヒンジ部調査
TX/66Cの右ヒンジ固定部の金属部が破損していた為、T31の同じ部分を移植します。
引き続き、本体カバーを移植するため、外します。
次にT31のインバーターを移植しますので、取り外します。
TX66分解
液晶を分解します。固定ネジを全て外します。
インバーター部(赤枠)をねじをはずし、インバーターを取ります。
TX/66Cにインバーターおよび、本体、ベゼル等、移植し、骨組みを修復します。がたがただった筐体がスマートになりました。
本体は復元できましたが、やはり映像が画面に映りません。この時点でバックライト(冷陰極管)の故障だと断定できます。(映像が薄っすらと見える)
では、T31の割れた液晶の冷陰極管も移植してみましょう。ご覧のようにバックライトはばっちり生きています。
精密機械のドライバーで液晶のヒンジ固定ネジを外します。ネジがなめないように注意してください。
※失敗したら液晶をだめにしますので、充分検討して判断ください。
液晶型番:LP154WX4(サテライトT31)
液晶には下部に冷陰極管があるタイプと上部にあるタイプ、両端にあるタイプがありますが、この液晶は下部にあるタイプです。下部のカバーを丁寧に外します。
保護テープを外します。
保護のアルミ板を外します。
電極用のコードをゆっくり外します。
冷陰極管部が外れます。ここから慎重に行ってください。まず、冷陰極管を折らないように注意してください。
取り出せました。これが冷陰極管です。蛍光灯のようなものです。
取り出す時に破損していないか、テストを行ってみます。大丈夫のようです。
移植する際にホコリが入らないようにエアーを使ってホコリを取り除きます。
次にTX/66Cの液晶を分解します。
↓画面を外します
枠取ります。
同じように下部に冷陰極管がある為、その部分の保護カバーを外します。
液晶型番:LTN154X3-L05
冷陰極管ケーブルも外します。
ケーブルを外します。こちらは外すほうですので、さほど神経は遣いません。
移植し、ケーブルを収めます。
テストで画面を映すと、まあ~綺麗に復活しました。さすが光沢液晶ですね。(T31の下半身につなぎました)
※インバーターはdynabookSS M41と同等
ヒンジ固定ネジをつけます。
TX/66Cの本体とドッキングします。
この時点で電源を入れると、出ましたVISTAのデスクトップです。この時点でほぼ完成です。
ほとんど筐体も復元できました。キーボードも綺麗なので、新品同様のTX/66Cが完成です。
以上